2021年4月追記
ピンポイントでツクモやアマゾンに入荷している模様です。
2021年1月追記
在庫状況が不安定で昨年末に生産終了とささやかれていたG34WQCですが、年明けからまとまった量の在庫がAmazonやPCショップなどで復活しているようです。
今後いつまたディスコンになるかわからないので各ショップの在庫状況をこの記事の最後にまとめておきます。
詳細はこちらからどうぞ!
こんにちは、あかえいさんです。
RTX3000シリーズの発売で4Kでも快適にゲームができる!といった話題も出るほど、今回の新GPUシリーズの性能アップは驚異的でしたね。そんなわけで最近PCゲーム界隈が賑わっていますが、何もゲーミングモニターは4K・WQHD・フルHDだけではありません。2560×1080や3440×1440といった解像度の21:9のアスペクト比を持つウルトラワイドと呼ばれるゲーミングモニターにも驚くべき新商品が登場しました。それがGIGABYTE社のゲーミングモニターG34WQC Gaming Monitorです。
GIGABYTEのゲーミングモニターにはハイエンドの「ARORUS」シリーズとより低価格でシンプルなデザインの「G」シリーズと2種類が発売されています。このG34WQCは「G」シリーズの製品ですが、現行のARORUSシリーズのゲーミングモニターにはない抜群のスペックにもかかわらず、手の届きやすい価格設定となっていて、360Hzモニターと並んで今一番注目のゲーミングモニターと言えるのではないでしょうか。
このモニターで最も特徴的なのは、3440×1440というウルトラワイドの中でも高い解像度と、144Hzのリフレッシュレートを両立したスペックにも関わらず、実勢価格税込約57,970円という価格を実現しているところです。解像度3440×1440とリフレッシュレート144Hzというスペックだと、これまではLGのUltraGearシリーズのハイエンドゲーミングモニター、34GN850-B(とその前世代の34gk950f)しか選択肢がないという状況でした。そしてこちらのモニター、メーカー想定売価が税込13万1780円なんですよね。。。
こういうわけで、高解像度なウルトラワイドで快適なゲームをするためにはかなり高価なゲーミングモニターしかないという状況でした。そんな時に登場したこのG34WQCは、IPS液晶とVA液晶の違いはあれど、半額以下という圧倒的な価格で話題となった、というわけなんですね。
実際この驚くべきコストパフォーマンスはゲーマーの皆さんの耳に届いているようで、発売以降どこのショップでも断続的に品切れが続いているという状態です。
今回はそんなG34WQC Gaming Monitorをツクモさんから入手することができましたので、この商品の魅力をレビューしていきたいと思います。
今回紹介する商品
G34WQC Gaming Monitorのスペック
G34WQC Gaming Monitorは2020年9月18日に日本で発売となった34インチ曲面ゲーミングモニターで、UWQHD(3440×1440、比率21:9)の曲面ディスプレイを搭載しています。曲面UWQHD解像度の上、144Hzのリフレッシュレートを兼ね備えたディスプレイは1500Rの湾曲VAパネルを採用しており、人間の視野により近い曲率により、非常に没入感に優れています。
製品名 | G34WQC |
---|---|
製品画像 | |
日本発売日 | 2020年9月18日 |
パネルサイズ | 34インチ |
ディスプレイ寸法 | 797.22 x 333.72 mm |
ディスプレイ表面処理 | ノングレア |
液晶方式 | VA |
彩度 | 90% DCI-P3 / 120 % sRGB |
解像度 | UWQHD 3440 x 1440 |
アスペクト比 | 21:9 |
パネル曲率 | ネイティブ 1500R |
視野角 | 水平178° 垂直178° |
ブライトネス | 350 cd/m2 (TYP) |
コントラスト比 | 3000 : 1 |
応答速度 | 1 ms (MPRT) |
最大リフレッシュレート | 144 Hz |
HDR | VESA Display HDR 400 |
入力ポート | HDMI 2.0 x2 DisplayPort 1.4 x2 |
スピーカー | 2W x2 |
イヤホンジャック | ○ |
フリッカーフリー | ○ |
PBP | ○ |
PIP | ○ |
USBポート | × |
傾斜機能 | -5°~+20° |
スイーベル機能(水平回転) | × |
ピボット機能(画面回転) | × |
高さ調整機能 | 100 mm |
VESAマウント | 100 x 100 mm |
最大消費電力 | 80 W |
スリープ時消費電力 | 0.5 W |
サイズ | 230(W)×493(H)×508(D) mm |
サイズ(スタンド付き) | 808.89 x 488.79 x 234.81 mm |
サイズ(スタンド無し) | 808.89 x 363.45 x 114.45 mm |
重量 | 8.4 kg |
保証期間 | 3年 |
Amazon価格 | 8,755円(2020/09/24現在) |
赤文字が注目ポイントです!軽く紹介していきます。
G34WQC Gaming Monitorの特徴
34インチ3440×1440ピクセルの超ワイド液晶
G34WQCは一般的なゲーミングモニターのアスペクト比である16:9のフルHD、WQHD、4Kと比較してより横幅が広い21:9比率のUWQHD、3440×1440の解像度を持ちます。同じウルトラワイドモニターに2560×1080という解像度も存在しますが、これはフルHD(1920×1080)に左右のピクセルを広げている(WQHDモニタの上下を削っているという考え方もできる)のに対し、3440×1440のG34WQCはWQHD(2560x1440)を左右に広げている解像度なので、より高品質な映像体験やゲームをプレイすることができますね!
ネイティブ 1500Rのカーブディスプレイ
モニター部分でもう一つ忘れてはならないポイントは曲面液晶であるということ。G34WQCでは1500Rの曲率を採用しています。
曲率とは?
モニターがどれくらい急にカーブしているかを表す数値。数字はカーブしたモニターの半径をミリメートルで表しており、Rは半径(単位はミリメートル)を表している。数字が小さいほど急にカーブしている。
例えば、1500Rは半径3メートルのディスプレイを指す。1500Rディスプレイを並べていくと直径6メートルの円ができる
モニターで採用される曲率は1800Rが多いですが、人間の視覚が1000Rであることから、よりカーブした1500Rを採用したようです。
また、最初から1500Rのパネルとして設計されているため、ネイティブ1500Rであるとのこと。GIGABYTEではこの辺りを詳しく解説しています。
ネイティブ1500R
非ネイティブ1500Rは、1800Rのパネルを加工することで1500Rにすること。ネイティブ1500Rのほうがバックライトが均一で色むらが少なくなる。
ちなみに余談ですが、本当に1000Rで曲げてしまったヤバいディスプレイも登場してきているようですね。。。
日本未発売で並行輸入品がAmazonで売ってますが、相場は20万円です。頭おかしいですね(直球)
リフレッシュレート144Hz、応答速度1ms
ゲーム(特にFPS)をプレイするうえで気になるのが、リフレッシュレートと応答速度です。G34WQCでは、ゲーミングモニターとして一般的なリフレッシュレート144Hzと応答速度1msを実現しています。また、ディスプレイの同期技術としてAMDの「FreeSync Premium」とNVIDIAの「G-SYNC Compatible」に対応しているので、どちらのグラフィックスカードを利用していてもメリットがあります。これだけならよくあるゲーミングモニターですが、このスペックを高画質なウルトラワイドで実現していることがポイントですね。
豊富な入力ポート
最近のゲーミングモニターは入力ポートが本当に少ないです。DisplayPortとHDMIがひとつずつという製品もかなりあります。特にハイスペックなゲーミングモニターで少ない傾向がありますね。
G34WQCはDisplayPort1.4とHDMI2.0をそれぞれ2つずつ搭載しています。性能を100%発揮できるのはディスプレイポートなので、これが2つ搭載されているのはありがたいです。
G34WQCの実物をチェック
ここからはG34WQCの実機レビューをお届けします。
外箱
このような外箱で届きます。ウルトラワイドなだけあってかなり大きいです。
展面を開けると横に倒すよう指示が書かれています。一人でも安全に設置できそうです。
設置手順が書かれています。
手順通り、中身を引っ張り出します。
スタンドと付属品類が天面のスペースに収まっています。
付属品は電源ケーブル・HDMI ・DPケーブルですね。ここで気づいたのですが、このモニターは電源内蔵型になっていて、ACアダプターがありません。本体とコンセントの間が一本でつながります。
モニターの電源周りがすっきりしそうで非常にいいですね!
G34WQCのスタンド(足部分)です。シンプルな形状と大きさで、後ろ側が直線にカットされているので、壁際に寄せやすいですね。よく見ると正面部分に「GAMING SERIES」の刻印がありちょっとしたアクセントになっています。
本体
ケーブル類を取り出した後、上側の発泡スチロールをとると本体が梱包されています。
本体にはモニタースタンドの胴部分があらかじめ装着されていますね。
スタンド足を本体に取り付けます。手で回せるねじになっているのでツールレスで組み立てOKですが、ドライバーで締めておくと安心です。
スタンドの高さが変わらないようにスペーサーが噛まされているので外していきます。
1500Rということもあり、背面から見るとかなり湾曲しているのがわかりますね。
正面から見て右側の背面に、OSC操作用のジョイスティックがあります。ジョイスティックは押し込み操作に対応していて、他にボタンはありませんでした。
下向きにイヤホンジャック・DisplayPort×2・HDMI×2、そして3PINの電源ケーブル端子が配置されています。
下向きに伸びたケーブルはスタンドのケーブルホールを通してまとめておくことができます。こういった機能はあると重宝しますね。
スタンドの回転はできませんが高さの変更が可能です。
ケーブルを接続してAORUSの壁紙を表示してみました。VA液晶のわりに発色の良さにちょっと驚いたというのが第一印象です。
機能
ディスプレイのOSC(OnScreenControl)機能を紹介していきます。基本的に日本語メニューで紹介していきます。翻訳がイマイチで所々日本語がおかしいです。(後述)
ジョイスティックから設定を開くと、現在の解像度やリフレッシュレートなどを表示するエリアと、
- ゲーミング
- 画像
- ディスプレイ
- PIP/PBP
- システム
の設定を変更できるセクションがあります。
「ゲーミング」では、ゲーム時に有利になるディスプレイ設定を変更できます。
- 照準安定器(Aim Stabilizer)…GIGABYTE独自のモーションブラー機能です。ONにすることで残像を低減できます。動作の詳細についてはエルミタージュ秋葉原さんの別モニターのレビューで確認できます。
- Black Equalizer…設定値を上げることにより、画面の暗い部分の視認性を向上できます。数値を上げすぎると全体的に白っぽくなります。
- 超解像度…画面のくっきり感を向上できます。数値を上げすぎるとジャギーな映像になります。
- ディスプレイ・モード…入力映像のアスペクト比をそのまま表示するか、全画面に引き延ばして表示するかを選択できます。
- オーバードライブ…画質優先・標準・速度優先から選択できます。画面の応答速度を変更できると思われます。
- FreeSync Premium…FreeSyncを有効にできます。また、G-Sync Compatibleを有効にしたい場合もここをONにします。
「画像」では、あらかじめ用意されたプリセットごとに輝度やコントラストなどを設定できます。プリセットは
- スタンダード
- FPS
- RTS/RPG
- 映画
- リーダー(読書用?)
- sRGB
- カスタム1・2・3
の計9つあります。それぞれ項目が用意されており、
- 輝度
- コントラスト
- 彩度
- シャープネス
- ガンマ
- 色温度
- プルーテイト低減(訳:ブルーライト低減)
- ダイナミック・ユントラスト(訳:ダイナミック・コントラスト)
- 画像設定デモ
- 画像設定リセット
といった項目を設定できます。ちょっと翻訳がおかしな所がありますね。ユーザーマニュアルでは完璧なのですが。。。
「ディスプレイ」では、入力ソースの切り替えと、HDMIでのRGBレンジを設定できるHDMI RGB PC レンジ・入力画像を拡大して映像の縁を非表示にするオーバースキャンを設定できます。(HDMI RGB PC レンジとオーバースキャンはHDMI入力時のみ設定できます。)
「PIP/PBP」では、2入力のうち一つをウィンドウで表示するピクチャーインピクチャー機能と2入力を並べて表示するピクチャーバイピクチャー機能を有効化できます。
PIPの「PIPサイズ」ではサブウィンドウの大きさを大中小から選択できます。サブウィンドウの位置は右上・右下・左上・左下の4か所から選択できます。
PBP機能を有効にしてPCを二つ接続してみました。両方とも3440×1440で表示しているため、上下に黒帯ができてしまっていますが、解像度をカスタムできるPC(Goforceのグラボを搭載したPCなど)で半分の解像度(1720×1440)を設定すると画面ぴったりに表示できました。(強引ですが)3440×1440をフル表示に引き延ばして表示する設定もあります。
このほかにも、シューティング系ゲームなどのアシストになる照準の表示や、画面上にオーバーレイで現在のフレームレートを表示してくれる機能が搭載されています。
また、144Hz表示でUFO testをスローモーション撮影してみました。やはり144Hzと60Hzでは滑らかさに雲泥の差がありますね。
まとめ
今回はGIGABYTEのウルトラワイドゲーミングモニターG34WQCをレビューしました。
これまででは考えられないスペックに対する価格だったので、性能に関して割と大丈夫かな?といった心持ちで使ってみましたが、(OSCの変な日本語以外)目立つ欠点はありませんでした。VA液晶を採用しているので、斜めから見ると多少の色変化がありますが、画面の湾曲のおかげで正面からの色再現性・コントラスト感は非常に良いと思います。(それでもTN液晶と比べると視野角はマシです)。 VA液晶で1msの応答速度を実現しているところも○ですね。デザインに関しては、ゲーミングを謳っている割にはかなりシンプルで、個人的には好みな感じです。AORUSシリーズじゃないからシンプルなんですかね?
3440×1440,144Hz,1msというスペックを実勢価格税込約57,970円で発売したGIGABYTEさんには感謝しかありませんが、今後はウルトラワイドモニターのユーザーも増えて価格もさらにこなれてくるといいですね。
しばらくこのG34WQCをゲームなどのメインモニターとして使っていこうと思います。
- 同スペックモニターの価格を半額まで押し下げた圧倒的コスパ
- ゲーミングモニターではシンプルなデザイン
- 湾曲と相性の良いVA液晶の高コントラスト
- VAだけど1msの応答速度 FPSなどもOK
- ウルトラワイドモニターと相性の良いPIP/PBP機能
- ゲームでフル性能を発揮するにはRTX2080程度のグラボは必要 最高設定だとそれ以上
- OSCメニューの一部が怪しい日本語
- USB端子が無いので、USBハブや充電機能などは無し
- windows上からモニター設定を変更できる「OSC Sidekick」には現時点(11/25)で非対応
G34WQCの在庫状況
2020年月あたりからどこのショップも基本的に在庫切れ・入荷即完売の状況が続いており、その矢先にツクモさんをはじめとするPCショップなどから生産終了のアナウンス出ており、GIGABYTEとしても超売れ筋のモニターをこんなすぐにディスコンするかな?とちょっと怪しんでいました。
そして年明けの2021年1月、一部のECサイトで在庫が急に復活したようです。昨年9月からの在庫状況をウォッチしてきましたので、各ショップのリンクと入荷情報をご紹介します。(入荷情報はあくまでもこれまでの実績に基づく推測です。真偽は保証できませんのでご了承ください。)
以下は2021年3月現在の情報です。
Amazon
2/27から4回ほど在庫が復活しています。ピンポイントでの入荷という感じですね。ただ毎回一瞬で完売してしまうので常にチェックが必要です。
4月途中からCFD販売の在庫が出ています。CFD販売といえば東芝のSSDなどで馴染み深い会社で安心ですね。
楽天市場
楽天も同様に現在在庫あり、価格は\64,480です。ここも販売元がビックカメラで楽天ポイントが1,932ポイントつきます。ビックカメラ.comのポイント還元よりも少ないので絶対楽天ポイントじゃなきゃヤダ!という場合以外はこちらもビックカメラ.comで購入するのがおすすめですね。価格は定価の57,970円です。
ビックカメラ.com
在庫なし。販売終了の記載があるので今後の入荷も見込めなさそうです。
ツクモ
定価の57,970円で掲載されています。現在在庫切れですが、不定期に入荷されています。今後の入荷はかなり未知数なので、今すぐに必要ではないけどもし定価で買えるチャンスがあれば買いたい!という方におすすめです。
入荷に関してはツクモネットショップのTwitterを確認するのが確実ですね。
実店舗にはなってしまいますが、ツクモパソコン本店でも入荷情報が載っていますね。
ark、PC one’s
どちらも昨年9月あたりからずっと在庫なし。問い合わせても発注はできなさそうな雰囲気です。
(番外編)B&H
ちょっとイレギュラーですが、グラボの個人輸入などでよく話題に上がる海外通販のB&HもG34WQCを取り扱っています。現在在庫切れ・再び入荷するかはかなり怪しいですが、海外通販ならではの$399(約41000円)という圧倒的安さで購入できます。日本へは送料込みで約50000円。もしチャンスがあれば狙いどころかもしれません。ただし、電源ケーブルが日本ではあまり用意されていない3ピン(アース端子付き電源プラグ)仕様なので変換が必要です。 上級者向きですね。
今後もできるだけ最新の情報にアップデートしていきたいと思います。
以上、あかえいさんでした!
コメント