どうも、あかえいさんです。くコ:彡
2021年最初のレビューはコルセアのゲーミングヘッドセット、virtuoso RGBワイヤレスです。発売から1年ほど経っていますが、総合力の高さとワイヤレスとしてはマイク音質の良さが海外で話題になっていたようなので試してみたいと思います。例によって色はホワイトを選択してみました。
最近デスク周りがどんどん白くなってる気がします。
virtuosoはイタリア語で「芸術(主に音楽)の巨匠・達人」を指す言葉だそうです。読み方はおそらく英語読みで「ヴァーチュオーソー」、イタリア語で「ヴィルトゥオーソ」、、だと思います。(難しい)
読み方は置いといて、これまで比較的手ごろなヘッドセットを手掛けてきたコルセアが本気を出したフラッグシップなワイヤレスゲーミングヘッドセットです。確かにその名に恥じぬ製品に仕上がっていましたので、製品情報から実機レビュー・使い勝手まで詳しくご紹介します!
今回紹介する商品
CORSAIR VIRTUOSO RGB WIRELESSについて
コルセアのVIRTUOSO RGB WIRELESSは2019年10月26日に日本で発売となったワイヤレスゲーミングヘッドセットです。VIRTUOSO RGB WIRELESSには上位版であるVIRTUOSO RGB WIRELESS SE (Special Edition)も用意されています。カラーバリエーションは無印がホワイト・カーボン・パール、 SEにはガンメタル・エスプレッソが用意されています。
VIRTUOSO RGB WIRELESS | VIRTUOSO RGB WIRELESS SE | ||||
---|---|---|---|---|---|
カラー | ホワイト | カーボン | パール | ガンメタル | エスプレッソ |
違い | スタンダードイヤーカップ 4mm の大口径高帯域幅マイク | アルミニウムイヤーカップ ワイヤレス USB トランスミッターのアルミニウム製アクセント 9.5mm の大口径高帯域幅マイク マグネット開閉式ストレージポーチが付属 | |||
商品画像 |
上記の通り、無印とSEの一番の違いはマイクサイズが異なります。海外サイトのレビューによると、SE版では高性能なマイクが逆にあだとなり声がボワついて聞こえるという報告なども上がっており、マイクの評価としては無印のほうが優れているようです。他に細かい差異としてはイヤーカップ部分やワイヤレストランスミッター部分の素材にアルミニウムのアクセントがあるようです。あとSE版にのみポーチが付属します。
両者の差は大きくないので、ポーチ欲しさでSEを選ぶという場合以外は価格の低い無印がおすすめですね。
スペック
今回レビューしていくVIRTUOSO RGB WIRELESS(無印版)についてのスペックを見ていきます。
製品名 | VIRTUOSO RGB WIRELESS |
---|---|
製品画像 | |
日本発売日 | 2019年10月26日 |
ヘッドホンタイプ | オーバーヘッド |
ハイレゾ対応 | ○ |
ドライバーサイズ | 50mm |
出力周波数 | 20Hz – 40 kHz |
感度 | 109dB (+/-3dB) |
インピーダンス | 32 Ohms @ 2.5 kHz |
接続方法 | USB(有線/無線2.4GHz)/3.5mmイヤホンジャック |
無線接続範囲 | 60フィート(約18メートル) |
バッテリー持続時間 | 最大20時間 |
マイク入力周波数 | 100Hz – 10kHz |
マイクインピーダンス | 2.0k Ohms |
マイク感度 | -40dB (+/-3dB) |
サラウンド機能 | 7.1chサラウンド |
対応機器 | PC, PlayStation 4/5, モバイルデバイス |
ヘッドホン性能
最初に見ていきたいのはゲーミングヘッドセットの核ともいえる音質です。スペック表でも紹介していますが、VIRTUOSO RGB ワイヤレスのスペック性能はゲーミングヘッドセットとしては中々気合の入ったものになっています。まず心臓部ともいえるドライバーの大きさはネオジムドライバー50mmで、ゲーム用のヘッドセットはもちろん通常のヘッドホンとしても大きめのサイズになっているので、低音から高音まで忠実に音を再生できる性能が期待できます。
このサイズのドライバーによって、再生可能な出力周波数は20Hz – 40 kHzとなっています。Corsairによると一般的なゲーミングヘッドセットの2倍の帯域になっているそうです。無線のビットレートや再生するファイルなども関わってきますが、40kHzまでの再生能力はハイレゾ相当の音質が期待できます。一つ例を挙げると、ワイヤレスヘッドホンとしてトップクラスの評価を受けているソニーのWH-1000XM4と(スペック上は)同等の出力周波数です。
単純にゲーム用としてだけではなく、音楽のリスニング用途としても活躍してくれるヘッドセットですね。
イヤーパッド
プレミアム形状記憶フォームイヤーパッドと呼ばれるイヤーパッドを採用しています。Corsairの説明によると、軽量のヘッドバンドが柔らかさと長時間の快適さを提供し何時間でもプレイできる、とあります。
イヤーパッドの面積も広めで良いのですが、完全な円の形をしたイヤーパッドになっているので、耳がパッドに当たって気になるという人もいるかもしれません。
3種類の接続方法に対応
VIRTUOSO RGB ワイヤレスは3種類の接続方法に対応していて、メインとなるのがSLIPSTREAMワイヤレス接続(USB)です。この接続方法ではUSBメモリサイズのワイヤレスアダプターを使用し、PC・PS4・PS5に対応しています。1ミリ秒以下の遅延を実現しているため、使っている時に遅延を感じることはほぼ無いと考えてよさそうです。
ワイヤレス接続でのバッテリー持続時間は公称20時間で十分と言えそうです。また、充電中にもワイヤレス接続・有線接続で使用することができます。たま~に充電中は使えないワイヤレス機器があったりするのでここは嬉しいポイントです
これ以外には、USBによる有線接続、3.5mmステレオミニプラグによる有線接続が可能です。USB有線接続ではヘッドホン側のアンプで処理を行うため、24bit/96kHzのハイレゾ級の音質で再生が可能です。USB端子によるデジタル出力に対応していないアンプやスマートフォンなどでも、3.5mm有線接続でカバーしているのは良いですね。
高音質マイク
VIRTUOSO RGB ワイヤレスで注目するべきポイントとして、マイクにもかなり力を入れているようです。公式では「ブロードキャストグレード」のマイクを採用していると説明されていますが、そのまま受け取ればyoutubeなどでの配信にも耐えうる品質のマイク、ということになります。
マイク自体は着脱式になっており、外せばマイク機能自体がないヘッドホンとして使えるのはもちろんのこと、マイクの付け根にミュートボタンが配置されおり、今ミュートしているかどうかはマイク先端にあるLEDの色によってわかるようになっているので、マイクを接続したまま使うのもOKです。
本体との接続はよくあるような3.5mmアナログ端子ではなく、microUSBに似た独自の端子を採用しています。恐らくマイクの先端までデジタル接続になっていることもマイク音質の良さに貢献しているのかもしれませんね。
スマートスリープ・ウェイク機能
ワイヤレスヘッドホンとしてあると便利な機能として、スマートスリープ・ウェイク機能が搭載されています。
内蔵された加速度センサーによって、ヘッドセットを置くと自動的に電源がオフになり、持ち上げるとオンになる、という機能です。ヘッドセットをちょっと外したいときにいちいち電源スイッチをON/OFFする手間が省けるのでかなり便利ですね。20時間もバッテリーが持つので、この機能と合わせれば頻繁に充電する作業から解放されそうです。
CORSAIR VIRTUOSO RGB WIRELESSをチェック
CORSAIR VIRTUOSO RGB ワイヤレスのカタログ説明はここまでにして、ここからは実機レビューをしていきます。今回も写真盛りだくさんでお送りしますよ!
パッケージ
CORSAIR VIRTUOSO RGB ワイヤレスのパッケージはシンプルですがかっこいいです。自分が購入したものは右上にPS4対応と書かれていました。公式サイトではPS5対応についての記載があったので、この部分の表記は今後変更されるかもしれませんね。
本体は上から開けるタイプではなく、横にスライドすると内側の箱が出てくるタイプです。こちらにはコルセアのロゴがエンボス加工で大きく印刷されてました。さすがにフラッグシップのヘッドセットだけあって、梱包にも気合が入ってます。
内箱の底面側はコルセアカラーの黄色です。
ここまで開封すると本体が見えます。本体紹介の前に付属品を見ていきます。
付属品
本体の下に付属品が入ったボックスが隠れていました。
中には説明書や保証書などが入った紙類一式と、
- 着脱式マイク
- USBレシーバー(トランスミッター)
- 3.5mm ステレオケーブル 1.5m
- USB-A⇔USB Type-C 充電用ケーブル 1.8m
が付属しています。
ちなみに、説明書はしっかり日本語も用意されていました。翻訳も違和感なしです。
本体
では本体を細かくチェックしていきたいと思います。
イヤーカップとヘッドバンド部分の外側は真っ白、イヤーパッドやヘッドバンドの内側など、頭に触れる部分は明るいグレーの配色になっています。継ぎ目となる部分は金属(おそらくアルミかマグネシウム)でゲーミングっぽくない高級感があります。
右側には有線接続とワイヤレス接続を切り替えるスイッチ(実質電源スイッチ)と、ワイヤレス接続・USB接続時に音量を調節できるホイールが用意されています。ホイールは回転の端が無く、無限に回すことができるタイプです。表面にざらざらの加工が施してあり、装着時に親指で回しやすいよう設計されていますね。
左側は充電兼USB接続用のUSB Type-C端子と、アナログ接続用3.5mmステレオ端子、マイク接続用端子とインジケーターのLEDが配置されています。今後のPC周辺機器はUSB Type-Cが増えていくことは間違いないので、ゲーミングヘッドセットとして採用したことはすごく良いと思います。リバーシブルだしね。
一方で、マイク用の端子はちゃんと向きを間違えないよう突起がついているので安心です。写真に写っている小さい点がLEDですが、電源ONの時は緑色、バッテリーの残量が少なくなると赤色に点灯します。とはいえ、使用中は自分から見えない部分なので無くてもいいかなという感じがします。
金属部分はブラスト加工になっており、ギラギラしておらずマットな仕上げになっていますが、角の部分は反射するのでデスクの照明などが当たると宝石っぽい輝きを見せてくれます。
本当にデザイン気合入ってるなぁといった作りしてます
両サイドの内側にRとLの表記があります。マイクをつけていないときは左右の判断がつきづらいかも。
もちろんヘッドバンドは調節機能を備えています。カチカチとスライドしていくタイプで、左右それぞれ11段階調節可能です。数字が刻印されているので自分のベストポジションを決められるのはいいですね。
ヘッドバンドを引き出していない時と、最大まで引き出した時の比較画像です。調整の幅は大きいのですが、もともとヘッドバンドはやや小さめなので、人によってはマックスの状態でも小さく感じる可能性はありそう。
イヤーパッドは柔らかいですが少し浅めの作りになっています。ゲーミングヘッドセットとしては珍しく、イヤーパッドが完全な円になっているので耳が大きい人は耳の上下がイヤーパッドの縁に当たって気になるかもしれません。
内側はメッシュになっているので通気性は良さそうですね。
それとこのヘッドセットの地味に嬉しい特徴が、イヤーパッドの可動域の広さです。内側外側どちらにも90°(全部で180°)回転します。多くのヘッドホンはここまで大きく動かせません。
マイク
取り外し式のマイクも見ていきます。USBに似た独自端子を採用しており、マイク口の他にもミュート切替ボタンとLEDがあるので、安めのヘッドホンでよくある3.5mmジャックを利用したアナログ接続ではなく、マイク先端までデジタル接続になっているものと思われます。
ミュートボタンはこんな感じ。
本体の紹介でも触れましたが、マイク端子のマイクケーブルで突起が設けられており向きの指し間違いが無いよう設計されています。
ワイヤレス接続に切り替えて電源が入るとマイク先端のLEDが点灯します。ミュートしていない時は緑、ミュート中は赤に点灯します。 ゲーム中でもここは常に視界に入るので、今自分がミュートしているかどうかがすぐにわかります。この仕組みはよく考えてありますね。
CORSAIR iCUE software
VIRTUOSO RGB ワイヤレスを快適に使うためには、コルセアのユーティリティツールであるCORSAIR iCUEをWindowsにインストールする必要があります。以下のリンクからダウンロードできます。
実行ファイルをダウンロード後、手順に従ってインストールを完了させます。
iCUEを起動すると、PCに接続しているVIRTUOSO RGB ワイヤレスが表示されます。(画像ではマザーボードも認識されています)一応同時にRGBライティングなどを設定できるようですが、マザーボードはASUS純正のツールで管理しているのでここではノータッチです。
デバイスの一覧からVIRTUOSOを選択すると、RGBライティングやイコライザーの設定を変更できます。
デフォルトで右側に表示されている部分で、
- マイク音量
- サイドトーン(マイクに入る自分の声をヘッドセットに流す)音量
- 自動オーディオ配置
- ステレオ/7.1ch切り替え
を設定できるようになっています。それぞれの使い勝手は後述。
照明効果のタブではヘッドセットの光る色を変更できます。また、いろいろな発光効果も用意されていますが、いかんせん光る部分が左右それぞれ一か所なので、あまり違いはわからないです。笑
EQプリセットのタブでは、ヘッドセットの音質を調整できます。デフォルトのPure Directに加えていくつかのプリセットが用意されています。ゲーム中は「FPS Competition」がおすすめです。
上部の「設定」からは、ヘッドセット本体の設定を確認したり、変更することができます。
ここでは、
- バッテリー残量の確認
- 音声案内のON/OFF
- RGBライティングの明るさ
- 自動スリープするまでの時間(分)
- バッテリー残量をWindows右下のトレイに表示ON/OFF
- マイクがONの場合マイクLEDの無効化
- ペアリング
- ソフトウェアのアップデート
を行うことができます。
CORSAIR VIRTUOSO RGB WIRELESSを使ってみた感想
今回はWindows10でゲーム・音楽鑑賞を行った評価になります。
ゲーミングヘッドセットの重さとしては、近年かなり軽めのヘッドセットが登場していることを考慮すればやや重ための部類です。側圧はそこまで強くないですが重さがある分長時間に渡って装着し続けると頭頂部が少し痛く感じる人もいるかもしれません。
CORSAIR VIRTUOSO RGB WIRELESSを一目見て思うのは、何と言ってもゲーミングヘッドセットらしからぬおしゃれなデザインです。今回はホワイトのレビューになりますが、継ぎ目の金属部分がアクセントになっていて、マイクを外すとハイエンドヘッドホンのような高級感が感じられます。このような外見は、恐らく製作者が音楽鑑賞としても使ってほしいという意図が込められているのかなぁと勝手に思っています。
音質はやや低音寄りのフラットで、ワイヤレス接続としては解像度もそこそこあります。音質の好みはイコライザーやその他機能で味付けしてくれという感じでしょうか。ただ、高音低音をそれなりに出し切る実力は備えています。例えば、EQプリセットの「Bass Boost」を選択するとゴリゴリの低音サウンドになります。ちょっと出すぎな感じもしますが 。
イコライザーとは別の音質設定として、「自動オーディオ配置」「ステレオ/7.1ch切り替え」があります。まず「ステレオ/7.1ch切り替え」から説明すると、ゲーミングヘッドセットでよくある疑似サラウンド機能になります。7.1chをONにすると音場が広がる効果を得ることができますが、音の輪郭と方角が少々ぼやけます。たまにyoutube視聴などで迫力を出したいときに使うと楽しめるかなといった感じで、正直常用する感じではないです。他社ヘッドセットの似た機能も同様ですが、FPSなどで使うと音の方角もぼやけるので使わないほうが良いですね。一方で「自動オーディオ配置」については結構驚きました。ONにすると音が一歩前に出る感じで迫力が増すと同時に、余裕のできたスペースでこれまで聞き取れなかった高音などがはっきりと聞こえるようになります。ただ音量を上げるのとは全く違い、しっかりと音質向上を感じることができます。また疑似サラウンドと違い音の劣化はないので、普段からONにして使い続けるのも問題ないです。
ヘッドセットとして大切なマイクについては、ワイヤレスヘッドセットとしてはトップクラスの音質だと思います。ワイヤレス接続でのマイク音質というのは通信の帯域も関係あり各社苦労しているようで、例えばFPSで足音の聞き取りを重視する場合によく挙げられるAstro Gaming(Logicoolサブブランド)のAstro A50はゲームの音質に関してはかなりハイレベルですが、マイク音質に関して1万円の有線ヘッドセットよりも劣るなど。CORSAIR VIRTUOSO RGB WIRELESSは公式サイトでもマイク音質を重視していることが説明されており、実際使っても確かにゲーム時のチャット用としては文句なしのレベルでした。ちなみにゲームのフレンドに何も言わずヘッドセットをAstro A50から変更したところ、まさかの第一声でマイク音質が良くなったと言われました。笑
この部分については後日何らかの形で比較したいと思います。
全体的にハイレベルにまとまったヘッドセットですが、一番残念な点はBluetoothに対応して欲しかったところでしょうか。音楽鑑賞でも使用に耐えうる音質なので、これをスマートフォンなどにワイヤレス接続して使うことができれば、これ一台ですべてこなせる万能ヘッドセットに化けていたかもしれません。とはいえ、有線接続はできるので最低限スマートフォンなどとの接続手段は容易されています。
まとめ
今回はCORSAIR VIRTUOSO RGB WIRELESSをレビューしました。
ゲームの音質にこだわりたいし、フレンドと快適にゲームする・動画を自分の声含めて録画するという人にぴったりなヘッドセットです。
- 鮮やかな配色ではないが、豊富なカラーと高級感のあるデザイン
- イコライザで調節可能な素直な音質 ゲームも音楽鑑賞もこなせる万能感
- ワイヤレスでは頭一つ抜けたマイク音質
- 20時間のバッテリーとスマートウェイクアップ機能で充電ストレスも少なめ
- 価格はフラッグシップ ただ、他社と比べて高いわけではない
- 少しだけ小さめの設計 長時間つけるとしんどいかも
- Bluetooth接続は非対応
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